龍神堂本部
いつも思う事だが世の中にはいろんな人間がいる、占い相談をして自分に都合の悪い答えが出ると途端にこちらに対して機嫌が悪くなる者、自分の都合でばかり物を言う者、こちらをまるでサ-ビス業のように見る者、通り過ぎながら悪口を言う者、まるで、
近所の他人に迷惑を掛け続けている誰かのように,映っていることもわからぬ無知蒙昧者達・・・・・しかしなかには素直にこちらの意見に従い物事を実行に移す人もかなり多い
この下通りでの街占渋谷道玄坂で行っていた時とはまるで違うのである。やはりまだ熊本はファッションに関しては都会並になったが県民性は昔の○○の儘なのである。
それからしばらくしてひとりの相談者が立つ、中年婦人。
「何を見ましょうか」と声を掛けると、
「運勢を見て下さい」との声が返ってきた、そこではいと答えおもむろに断易にて占断してみると、出たのは夬
「人と気まずいことがあり争いになっていますね」と言うと、
「どうしてわかるの?」と言われるので、こちらも、商売ですから見ればわかりますよと自慢気に言うと。
「では今後どうなりますか?」と聞かれるので、どちらも折り合うかは難しいが救神応援にて、
「近々第三者の力を借りて問題は解決へと向かうようですがまだ一年位はかかるようです」と答えた。
それを聞くと
「そうでしたか、わかりました」と言い少しは明るい顔になり、見料を机の上に置くと急ぎ足で人混みの中に消えて行った。
運命は紙一重、知り合いに見て貰う処を聞いたばかりに無力な店を紹介されて余計に不運になる者、行者の真似事をして不幸な死神に取り憑かれ奈落の底に落ちて行く人、深夜遅くまで周辺に騒音をたて迷惑を与えているのに平気な者、障害者の振りをし
て年金を騙し盗む者、善良な老人の親切心に付け込み金を騙し盗る者、生活と金の工面をさせ続け最後は葬式にも知らんふりを決め込む外道、お祓いと称して他人を騙し
自分が悪霊にとり憑かれ病の床に伏せる者、様々である・・・・・・・・・
こちらが返事をしないから知識がないと思う女客の浅はかさ、電話だと顔が見えないからとクダラヌ質問ばかりしてく句打羅濡女
蛇を見に行けば金持ちになると思う愚かな考えの大衆と天部の神の怖さを知らぬ浅慮な人間達、恵方巻きと称して巻き寿司を食わせる蛙捕な神社・・
今夜は大雨になりそうで帰りがきついので早めの帰り仕度を始めていたら案の定大きな粒状の雨になりだした。
ここ下通り新天街はまだ一部アーケードが未完成のところがあり雨には難儀な場所である。
次の日は多くの人手が予想されたので早めにここ熊本下通りに店を出した。他の宗教の雑占輩もいなく、今日は楽に稼げる筈である。
見台を組み立てていると直ぐに「みてもらえますか」とひとりの女性、
「どうぞ」と応えてすぐにローソクに点火し終えて占断した。すると出たのは火雷○○を表出、そこで
「今貴女は人とトラブルになっていて困っていますね」と言うと、
「そうです、どうしてわかるのですか?」との言葉が返ってきたので、
「それはなんでもわかりますよ」と返事をした。そしてその女性が言う
には,
「もう行き違いばかりで最近はとても厳しい状況なんです」と言う。そこで
「これは黙していても解決はしません、ガツ−ンと言うかそれでも駄目ならば裁判にまで持ち込む事も必要です」と伝えると、
「そうですか、私もそうした方がいいかなと思うようになっています」とのことで、
「とにかく一筋縄でいくような相手ではありませんよ」と応えると、わかったようで、
「お世話になりました」
と言うと見料を置き新市街の方向へ帰って行った。
世の中人がいる以上そこに何がしかのトラブルが発生する、それは事故や事件へと発展することもあるが、どう対処したらいいの
かを見るのも、この占断の役目でもある。今回の問占者も今回は三角関係であると読んだ占断をした。
その後少し過ぎてからきたお客、
「見てもらえる、聞いて来たんだけど」と言う。
「はい、紹介の方ですね?」とこちらもその女性の顔を観察しながら応える。しかし、どうも暗い容・影が見えるが気にせずに、
「金銭関係でしょう?」と言うと図星で、
「あら、わかるのね」と言われた。そこで直ぐに占断してみると出たのは 「困」 なるほどと思うが周易では凶であるが、断易では必ずともそうとは限らない。
「今は良くなくとも必ず金運がやってきます、それは世を助け財旺じる歳、あと1年半くらいだと思われますので今のやり方を少し
変えれば良いと見ますので、協力しながらやって下さい」と言うと、
「そうね、やってみるわ、お店の経営も人任せを改めてみるわ」と言うと飲み屋街の方向へ帰って行った経営者であった。
その後暫くして来たのは男性客、黙って手を出す。こちらもその手をとり拝見、すると頑固な性格であることがわかる。そこで
「あなたは少し頑固なとこがあってその事が時々障害になりますね」と言うと、
「そうだな」と返事をしたので続いて占断しようとしたら、
「なんで若いのにこんな仕事をしているのか?」と言う。 こちらが余りにも若いので、いい若い者がこんな仕事をしなくても、と
思ったのであろう。しかし若かろうが何だろうが人の仕事に余計なお世話であるが、そんなことは考えないようだ・・・・・
周りを見ても老人や年配の者ばかりなのでそう思ったのかもしれないが。そして、もし良かったら家で働かないかとも言うので、
「それは無理でしょうね、」と答えると、相談の話はそっちのけになり、
「じゃあ、これ」と言って見料を倍の金額を置いて帰って行った。
裕福な者から見ればこちらはアウトローになるのであろう。
家が商売をしていたと思う長男で確か葬儀の会社だった・・・・・・・
いろんな人がいるのもこの街占である。
今夜もいつものように街中のおもちゃ屋の近くに店を出した。この場所は隣の駐車場に車を置いて飲み屋街に行くのに便利な場所であるから目立つのであるがお客は誰も来ない、それは当然であるが時間が来ればそれなりに深刻な悩みを抱えた相談者も来ることがある。見台を組み立ててお客の来る間まで持参した本を読むことにした。街頭の明かりが強いため本の文字もいつもよりはっきりと見え好都合である・・・・・
すると荷物を抱えた独りの御婦人が見台の前に立つ。
「何を見ましょうか?子供さんのことでしょうか?」と聞けば、
「そうです、わかりますか?」と言うので、
「何でもわかりますよ」と返事をして占断すれば、出たのは、帰妹の卦である。
これは今この人の子供にでたのであるから異性問題で苦労しているかたちとなり、
「あなたのお子さんは異性のことで悩んでいて気になっていますね」と言うと、
「わかるんですね」との返事である。そこで、
「これはあなたが二人に理解を示す必要があります、そうしないと話が前にすすみませんよ」とこたえたものだから、
「そうなんですね、わかりました帰ってきたらまた話してみます」と言うと、見料を置いて
急ぎ足で帰って行った・・・・・
今夜は生憎と雨である、それでもアーケードの下は濡れることは少ないが風が強ければ吹き込んでくる。通行人は疎らとなった午後11時、ひとりのお客が来る。
「みてもらえるかな?」とのことで、
「わかりました」と言いすぐにその人の手をとる。見れば苦労が多い手相である。そこで
「今貴方は選択をどうしようかと悩んでいますね」と言えば、
「そうだわかるんだね、これからどう動くかもわかるか?」と聞くので、
「これは貴方が考えてる程簡単に進みません、今の状況は基の位置に返ると思いますよ」と言ったものだから、
「えっ、そんなのが出ているのか?」と言い、驚いたようだ。そしてあれこれ聞いて終わったのはもう30分が経過していた。
その後は雨もひどくなり吹き込む風も強くなり早仕舞いして終了することにした、今夜の街占・・・・・
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